新型コロナ第5波は本当に危機なのか

東京都で昨日(7/17土)、感染者が1400人を超えたというニュースが流れた。

以前であれば相当深刻な事態と言えそうだが、一方でネットのコメントでは、重傷者数が減っているので気にする必要はないという声もある。まあ重傷者数は遅行指標であり、今の感染者増加トレンドを鑑みると、今後増えていく可能性が高いので、全く心配の必要はないという訳ではないとは思う。ただし、どの程度の心配度なのか私も分からなくなったので、東京都の重傷者ベッドが何日で埋まるのかを計算した上で、現在の危機がどのくらいなのか探ってみようと思った。

とはいえ、リアリティのある数字を求めると変数が多く大変なので、変数の一部は簡略化するなど、次の前提条件でざっくりと計算することにした。
・60代以上はかなりの方がワクチン接種しているので重症化しないとする。
・感染者数の年代別内訳は考慮しない。
・感染者数は毎日1000人とする。
・重症者が回復するまでの日数は考慮しない。

 

まず計算するのは重傷者ベッド数。次のサイトを参考にした。
都内の最新感染動向 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト

重症数ベッド数は392床確保しているが、58人が重症化しているので、受け入れられるベッド数は334床。

 

次に、感染者のうち、重症化する人の割合。60代以上は重症化しないという前提としたので、50代以下の割合を調べたところ、以下のサイトによると0.3%の割合だそうだ。

https://www.mhlw.go.jp/content/000788485.pdf

0.3%の割合を新規感染者に掛けてみる。計算上新規感染者の年代別割合は考慮しないので、そのまま掛けると、1,000人×0.3=3人となり、今日1000人の感染者の中で、いずれ3人は重症化すると言える。

毎日3人増加するとしたら、112日で満床となる計算となった。112日といえば約4ヶ月か〜。シンプルに計算をしてみたが、どうだろう。この数字にリアリティはあるのか。

ここ1週間のニュース記事から考えてみる。

7月12日 感染者数502人 重症者数55人
7月13日 感染者数830人 重症者数58人(+3人)
7月14日 感染者数1149人 重症者数54人(ー4人)
7月15日 感染者数1308人 重症者数57人(+3人)
7月16日 感染者数1271人 重症者数53人(ー4人)
7月17日 感染者数1410人 重症者数59人(+6人)
7月18日 感染者数1008人 重症者数58人(ー1人)

うーん、なんとなく増え方減り方をみると3人という数字は”あり”とも思う。
なお、最近重症化した人はその日の数字ではなく、数日〜10日以上前の人たちだし、退院した人もいるだろうから単純比較はできん!と考えてもいます。なんとなく感覚的にはありかもなと思っています。1000人で重症者3人というのは、最低3人という考え方をするならば、目安の数字にしてもいいのではないかと思った。

では最低3人という数字が深刻なのかと、現実の状況を踏まえて考えると、オリンピック前にすでに感染者数が上昇トレンドになっており(しかもこれまで曜日比較で感染者数が少ないと言われている土曜日に増えている。来週はうなぎのぼりになる可能性はある)、楽観はできないと思った。しかし、ワクチン接種完了者も増えているので、正月よりかは安心感があります。

以上、考察終わりです。東京にお住まいの方は色々と不自由されていると思いますが、なんとか良い方向に向かうことを祈っております。